伝統行事 鹿の角きり

今月11日(土)~13日(月・祝)の3日間、「鹿の角きり」が開催されます。この「鹿の角きり」は、江戸時代初期から約340年続く伝統行事です。(戦時中などは行われなかった時期もあります) 発情期で気が荒くなったオス鹿同士が傷つけ合ったり、人に危害を加えないようにするために始まりました。

【行事の流れ】 1回当たり3頭の鹿の角を切ります。 赤旗を持った勢子(せこ)が一列に並び、道をつくります。そこに鹿を追い込みます 2014.10.4

十字(じゅうじ)という、竹を十字に組んで周りに縄を掛けた道具をもった勢子が、鹿の角に縄をかけます。 縄3 縄が角に掛かると、勢子皆で縄を取りにかかります。 2014.10.4-3 DSC09591 つかんだ縄をたぐり寄せ、柱に通して引っ張ります。 捕獲2 縄をたぐりよせ終わったら一気に押さえます。 この時、勢子は蹴られないように細心の注意を払います。 捕獲3 ゴザをひいて枕を置いて鹿を寝かせます。 枕 鹿を落ち着かせるために、神官役が鹿の口に水を含ませ、ノコギリで角を切り落とします。 角きり広報用 角を切り終えると、角きり場の裏にある鹿の保護施設「鹿苑」に戻っていきます。   2014.10.4-4 これを、繰り返します。 3頭切るのに約30分。1日5回繰り返し行います(完全入れ替え制)。 人と鹿が共生してきた町だからこそ行われている伝統行事。 ぜひ皆様迫力ある「鹿の角きり」を見にいらして下さい!

※角きり行事に伴い、【鹿苑公開】は9日~15日までお休みさせていただきます。 H26角きりパンフ表

角きりパンフ裏

26角きりチラシ英文

英文裏面

 

秋は鹿の恋の季節

【秋は鹿の恋の季節・オス鹿に注意!】
奈良公園では鹿の恋の季節(発情期)を迎えています。
この時期になると、オス鹿は大変気が荒くなります。
角を突き合わせてケンカをしたり、近寄るとフーッと息を吹きながら顔を上げて威嚇してきたり、頭突きをしてきたりします。
〔フーッ!!と、上唇をめくって顔をあげて威嚇中〕
2013.9.23
〔角を突き合わせてケンカ中〕
2013.9.23-7
 【お願い】
・オス鹿には近寄らないようにお願いします
・オス鹿がケンカを始めた時は、巻き込まれる事がありますので、速やかにその場から離れて下さい。
・角を切られている鹿でも頭突きをして来る事があるので近づかないで下さい。
・小さいお子様やご年配の方は特にご注意ください。
【恋の季節のオス鹿の様子】
・泥に自分のおしっこを混ぜて前脚でかきまぜて、胸の毛や角、体全体に塗り付けてメス鹿にモテるようにお化粧をします。人間で言う香水です。(写真参照)
・この時期だけオス鹿には縄張りがあり、メス鹿を囲います。この縄張りに他のオス鹿が入ってきたら、威嚇をしたり角を突き合わせて追い出します。
・フィーヨー!と大きな声で3回ほど鳴き、自分のテリトリーを示します。

〔鹿苑の鹿さんの様子〕

☆おめかし中☆
おしっこをした後、一生懸命前脚で泥をかきます
2014.10.1-4
角にグリグリ・・・泥をつけます。
2014.10.1-5
座り込んで胸の毛にもグリグリ。左右に首を振りながら泥を付けていきます
2014.10.1-6
2014.10.1
角を使って背中にもしっかり泥を付けます。
2014.10.1-7
おめかし完成!!満足げです♪
2014.10.1-8
この時期のオスは皆泥まみれでカピカピしています。
近寄るとオス鹿特有の獣臭がします。奈良公園を歩いていて「なんか匂う!?」と思って風上をみたらオス鹿がいる・・・なんて事があります。
鹿苑公開の入口付近には角きり出場の鹿さんがいます。凛々しい顔の子もいれば、この子の様に愛嬌のある顔の子もいます。
2014.10.1-9
鹿苑公開は、角きり準備のために9日~15日までお休みさせていただきます。