毎年、3月頃に鹿苑内を整地し、石灰を撒いた後に新しい土を盛る作業を行います。
酸性化した土壌に石灰をまき、中和させます。
石灰の上から新しい土を盛ります。
一日では出来ないので少しずつ作業を進めます。
新しい土を積んでおくと、鹿達は興味津々!頂上を取り合ったり、土を掘ったり、はしゃいだりしていて、とても可愛いです。
鹿苑には奈良公園では生活出来ず、長期にわたり保護収容してる鹿たちが沢山います。
その鹿たちの為にも少しでも良い環境を作るよう努力しています。
丸嶋運送株式会社様より、伊丹空港から鹿苑へ牧草(刈草サイレージ)を無償で運搬協力していただけるとのお申し出があり、3月18日、丸嶋運送株式会社様の運送により鹿苑に30個の牧草が到着しました。
牧草を摘んだトラック。とっても綺麗なデザインです。
中にはこんなに沢山の牧草が!!朝早くから30個の牧草を積んで来て下さいました。
丸嶋運送株式会社取締役企画開発担当の嶋田一也様と(一財)奈良の鹿愛護会会長大川靖則
フォークリフトで鹿苑に運びます。
早速鹿苑の鹿達にあげさせていただきました。鹿達は大喜びです!
大阪国際空港様より鹿苑に保護している鹿達にと、牧草を無償でいただき、その牧草を丸嶋運送株式会社様が、無償で運搬していただき、本当に多くの方々に支えられ、職員一同感謝の気持ちでいっぱいです。皆様本当にありがとうございます。
【丸嶋運送株式会社様】
奈良県天理市上総町300-3
http://www.marushimaunsou.co.jp/
鹿の角が生え替わる季節になりました。
鹿の頭に付いている白く丸いもの(菊座)が、角を切った状態です。
Before
3月頃にこの部分がポロリンと取れるのです。
下の鹿は、すでに取れて黒くなっています。取れた後に少し血がにじんでいる子もいますが大丈夫です。
After
鹿の角は落角後、新しく生えてきます。成長中の角は血管が通っていて先も丸く毛が生えています。8月に掛けて急激に大きくなり、血流に乗ってカルシウムが沈殿して8月中旬から10月頃に完成します。発情期にこの角を使ってメスにアピールしたり、オス同士角を突き合わせ争います。その後次の年の3月頃に自然と落下します。
このように、鹿の角は切らなくても毎年自然と落ちて新しい角が生えてくるのです。
「切らずに自然と落ちるのを待っていれば良いのでは・・・」とよく言われますが、遊びに来た多くの方が角でケガをされないように切っています。特に発情期はオスジカが攻撃的になるので危険です。毎年切っても生えてくるので、「1度切ったら生えてこないと助かるのにな・・・」なんて思うこともあります。
奈良公園に遊びに来た時には、オスジカの頭を見てみて下さい。落ちていたりまだ付いていたり、片方だけ落ちていたり・・・鹿それぞれでおもしろいですよ♪